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*2013阪大集中講義・国語史

***講義題目:コーパスに基づく日本語史研究

***授業の目的:
内省に頼ることができない日本語史の研究において、残された言語資料はすべての研究の基礎である。大量の資料をコンピュータで利用しやすい形に整備したコーパスは、今後の日本語史研究の基盤となるものだといえる。本講義の目的は、受講者が、コーパスに関する知識と技術を身につけ、今後の自らの研究に研究に活用できるようになることである。

***講義内容:
近年、現代語の大規模コーパスの公開に続き、古い時代の日本語についてもデータの整備が進み、コーパスに基づく日本語史研究が可能になってきた。
本講義では、テキストデータとコーパスに関する基礎知識、日本語史のデータ作成の歴史について概観したのち、コーパス活用の方法について具体的に解説する。また、近代語の雑誌コーパス、平安仮名文学作品を中心に、コーパスを活用した研究例を紹介する。
最後に、受講者各自の関心に基づき、コーパスを活用した研究テーマに関するレポート作成に取り組む。

***授業計画:

下記のテーマについて講義する。
-日本語史研究とコーパス
-コーパスとテキストデータの基礎知識
--テキストデータ
--構造化文書
--形態論情報付きのコーパス
-日本語史研究に利用できるデータ紹介
--テキストアーカイブ
--近代雑誌コーパス
--日本語歴史コーパス
-コーパス活用のためのツール
--全文検索システム「ひまわり」
--コーパス検索ツール「中納言」
--古文の形態素解析
--コーパス管理ツール「茶器」
--表計算ソフトによる集計
-コーパスの活用例
--近代語編
--中古和文編

***その他
-教科書:教科書は使用しない。教材は原則としてWebページの形で提示する。
-参考文献:授業時に指示する
-成績評価:レポートで評価する
-キーワード:日本語史 コーパス テキスト処理 形態素解析
-受講生へのメッセージ:授業でPCを使用して実際にコーパスを活用できるようになることを目指します。コーパスやコンピュータ技術に詳しくない者も歓迎します。

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