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言語学特殊講義XI/コーパス日本語学


4月30日(第4回) コーパスの形態論情報と形態素解析

コーパスの形態論情報

コーパスへの形態論情報の付与

形態素解析:「Mecab」と「UniDic」

形態素解析とは

どんなものか



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形態素解析用ソフトウェア

以前から使われているソフトウェア

UniDicの特長

  1. 見出し語が短単位という斉一な単位に揃えられている
  2. 見出し語が階層化されており表記の揺れや語形の変異にかかわらず同一の見出しを与えることができる
  3. アクセントや音変化の情報を付与することができる
  4. 語種など言語研究のための豊富な情報が付与されている

比較的新しい形態素解析器

形態素解析に関する専門書

(参考)長単位解析器

※BCCWJの長単位を付けるのに使われた。短単位を組み上げて品詞を長単位規定に合わせることができる

(参考)係り受け解析器

※BCCWJには係り受け情報は付いていない。NWJCは自動解析した係り受け情報付き

最近の形態素解析器

長単位解析器

係り受け解析器

日本語コーパスのタグ付けのレベル

テキストのレベルツール必要な技術
プレーンテキストテキストエディタgrepと正規表現
構造化テキストひまわり→ ExcelXML・マークアップの基礎,ピボットテーブル
形態素解析済みUniDic+MeCab→中納言・ChaKi形態素解析の知識,ChaKi等の使い方
係り受け情報付き+CaboChaなど→ChaKi
  1. プレーンテキスト:テキストエディタ(grepと正規表現)
  2. 構造化テキスト(旧「太陽コーパス」など):XMLと「ひまわり」
  3. 形態素解析済みテキスト(BCCWJ, CHJなど):「中納言」
  4. 係り受け情報・統語情報付き(NWJC, NPCMJなど):ChaKi, NPCMJ Searchなど

4月23日(第3回) コーパスの設計(2)

前回続き(スライド残り)

「日本語歴史コーパス」(CHJ)の構成

近世以前
残されている資料が少なく、できるだけ(可能なら全部)コーパスに入れたい
近世(後期)以降
偏りはあるものの選べるだけの資料があるが、それでもなるべく全文でいれたい(作品など資料単位で調査したい)

近代語コーパスの場合

利用する側から見たコーパスの設計

紙の資料からコーパスまで ~テキストの電子化とアノテーションの高度化

  1. (紙の)本文
  2. (紙の)総索引(コンコーダンス)
  3. 電子テキスト:テキスト (199x年代~)
  4. 構造化テキスト:テキスト+XMLによる構造化タグ (200x年代~)
  5. 単語情報付きのコーパス:テキスト+XMLによる構造化タグ+形態論情報 (201x年代~)

電子化とアノテーション(明六雑誌コーパスを例に)

4月16日(第2回) コーパスの設計

※以下、スライド(学部授業用)大学院授業用・同内容)も参照

コーパスとは

狭義のコーパス
言語研究を目的として収集され、言語研究のための情報が付けられたコンピュータ上で利用可能な大規模な言語データ。
  • 現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ) / 日本語歴史コーパス(CHJ)
広義のコーパス
コンピュータ上で利用可能な大規模な言語データ。必ずしも言語研究向きではないが、言語研究に利用可能。
  • さまざまなテキストアーカイブ(新潮文庫の百冊 / 青空文庫 / 国会会議録)
  • Web上のデータ
    • 検索サイトの利用
    • WAC(Web as Corpus)

コーパスに求められるもの

「現代日本語書き言葉均衡コーパス」(BCCWJ)の構成とサンプリング

参考リンク

4月9日(第1回)イントロダクション/日本語コーパスの紹介

イントロダクション

授業内容等の確認

「中納言」アカウントについて

授業で利用する主なソフトウェア・Webアプリケーション(予定)

ソフトウェアの種類・名前利用目的
コーパス検索アプリケーション「中納言」コーパスの検索
表計算ソフトExcelピボットテーブルによる分析・グラフ作成
Web茶まめ形態素解析
テキストエディタ サクラエディタ正規表現を使ったテキストの検索・整形
ワープロWord「スタイル」を利用したレポート作成
全文検索ソフトひまわりデータの検索,ミニコーパスの作成
Rデータの統計分析

授業内容デモ


*1 最新版はMeCab版のみ
*2 現在では動かすのがたいへん

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